2016年10月4日火曜日

さぁさぁ、それじゃもうスイカの時間にしましょ




「さぁさぁ、それじゃもうスイカの時間にしましょ。
 これが契約の決まった時のギリシャ風おもてなしなのよ。」
  とそのアパートのオーナー女性はスイカを出してきた。

「本当はフェタチーズも一緒に出すんだけど、お好きかどうかわからないので」
  とも言うので、大好きです!というとこれまたお皿に山盛りに。

不思議なことにNYでもモントリオールでも賃貸ではギリシャ人オーナーに
助けられた。

アメリカでもカナダでも、普通部屋を借りるときはクレジットヒストリーといって、
クレジットカードの支払明細を一定年数分出せと言われる。
無いと借りられないか、数か月分の前払い家賃が要求される。
(モントリオールでは前払いは許されず保証人が要求される)
日本のカード履歴ではだめで、その国に来た途端では普通出しようがない。

ところがNYでは「日本人は信頼してる」というオーナーが
「パスポートさえ見せてくれればいいよ」と部屋を貸してくれたし、
  今回のオーナーも、会って少し話しただけなのに、

「あなたたちは信頼出来る。こんな方に来て頂けて嬉しいわ!」
  と契約即決。どちらも1月分のデポジット(敷金)だけで前払いなし。

いよいよ入居しました~と最初の家賃支払いに行くと、
「お花を用意しといたわ。それと、ニンニクは入居の際の魔除けなのよ」
  と野菜と一緒にプレゼントされちゃうという...

こんな人情劇日本でももうなかなか見ません...
この全身で信頼してくれる感じがありがたい。
素晴らしいギリシャ人気質。大切に住みます。

NYのクイーンズにもギリシャ人コミュニティがあったし、
モントリオールにもあちこちにギリシャ料理店を見かける。
少し調べてみると、米国に100万人以上、カナダには25万人以上が暮らしていて
第2次大戦後の内戦、軍事政権、そして経済不況で多くの人が国を出た歴史がある様子。
そして各地で成功を収め、不動産を所有したりしていると。

その彼らの努力の恩恵でモントリオールに居を構えることが出来たのがまた嬉しくて。

そしてもうひとつ、日本人がギリシャ文化の恩恵に浴する事があるんだけど、
それはまた別の記事でのお楽しみとしましょう。