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2020年6月13日土曜日

「不安で縮こまった身体を開放しよう!」オンラインセミナまとめ

過日モントリオールアカデミー会有志企画のオンラインセミナで、
「不安で縮こまった身体を開放しよう!」と題し、
主に首肩胸周りの緊張のセルフケア方法をお伝えしました。
以下はその内容のメモです。

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本日の内容のメモと参考にして頂けるYoutubeビデオをお送りします。
ビデオの説明書きがフランス語なのですが、
基本は見たとおりにやって頂ければ良いと思います。

1.不安な時の身体の様子

以下は外部からの物理的な攻撃に対する防御姿勢ですが、

心理的なストレスでも無意識に起こります。

・横隔膜が真っ先に緊張し呼吸が浅くなる(胸が詰まる)

・肩が内転、肩甲骨が上がる(肩を窄める、肩を怒らす)

・首の後ろが縮まる(首が回らない)

・4本指と向き合うはずの親指が同じ向きに揃って合谷が詰まる

・アキレス腱やふくらはぎが緊張する(地に足が着かない、浮足立つ)


2.緩めるための理屈

・筋肉を包む筋膜は身体中繋がっており、遠くまで力を伝える

 その筋膜が骨際など要所要所で癒着して動きを悪くする

・痛いところは結果であり、筋膜の繋がりを通して手足の末端からケアすると

 体幹まで緩みやすい(例:首肩なら手腕、腰なら足を緩める)

・癒着した筋膜は押したり刺激すると最初は痛いが、緩むと痛みは無くなる


胸いっぱいに深く息を吸ってみて、胸周りで広がりが悪く感じるところはあるだろうか?


3.首肩と手は筋膜緊張が繋がっている、だから指先から緩める

・指:各指軽くひねって抵抗感を確認、しっかり曲げてみて痛みが無いかどうか

 親指は手前回しに、人差し指は向こう回しに皮膚を回す->合谷が緩む

 指の付け根付近を爪でぐるりと刺激

・掌:グーパーしてみて抵抗感を確認

 水かきに沿って爪で刺激

・手首:頭を左右に振ってみて首に違和感を確認

 首に違和感のあった方の手首を反対の手で掴み絞り下げる

・肘:反対の手で肘を抱えた時に親指に当たる骨が橈骨の頭

   その骨の上にある硬い筋を自分の側に骨周りにずらす

・上腕:反対の手で上腕を抱きかかえた時に、4本の指先が上腕の裏側に触れる

 4本指の爪を揃えて上腕の裏側を縦に刺激し、骨に直角にずらす

 振り袖の脂肪とりにも効果的

・肩甲骨は仰向けになって、床との間にテニスボールなどを置いて刺激するのもよし

・後頭部:眉毛を思い切り上下に動かしてみておでこや頭皮の突っ張り感を確認

 後頭部を爪で引っ掻き回し、頭皮を動かす。頭皮の動きが悪いところを探しては同様に

 背中の上部まで緩む

 参考Youtubeビデオ:https://tinyurl.com/y74vfk8b


4.肩がすぼんだ姿勢は胸骨周りに筋膜の癒着を生む

・胸骨の緩め:胸骨に沿って上方向になで上げる

 胸骨の真ん中あたり、平らなところを爪で縦に刺激し、横方向にしっかりずらす

・鎖骨:2本指で上下にはさみ、方から中心に向かって撫でる

 皮膚を撫でるだけでよいが特に鎖骨下の縦の筋を弾いていく様に少し強めにやっても良い

・肩の内側:上腕骨のすぐ内側に僅かな溝がある

 溝に沿って爪で刺激し、その溝をほじくりながら内側にずらす 

・腕を回す

 出来るだけ大きな円を描くイメージで、最初は指先が円を描いていると思いながら10回

 動作は変わらないが、次は手首、肘、肩、最後に肩甲骨に意識を変えて10回ずつ。

 肩甲骨で描いているイメージまで来ると相当汗が出てくる

 参考Youtubeビデオ:https://tinyurl.com/yc8rglyb

 

5.腰痛

・腰の中心部の痛みは足の内側に緊張の繋がりがある

 太もも中心を肘でしっかり押す

 参考Youtubeビデオ:https://youtu.be/5GNbLmNvr4w?t=231

・腰の外側の痛みは足の外側に緊張の繋がりがある

 靴に押されて縮んだ足の薬指、小指を引っ張り出す

 参考Youtubeビデオ:https://youtu.be/M9ayBOGeRAE?t=63


早食いによる消化負担が腸内の残留物やガスを生み、下腹部が重くなり、全身の緊張を生む

早食い注意、特に塊を飲み込まない様に。よく唾液を使う

一週間くらいまじめにやっているとお腹の重さが変わってくる


ご質問等はいつでもどうぞ!

2020年5月15日金曜日

研究室での進捗報告終了〜

研究室の3教授とのzoom会議が終了して真っ白に燃え尽き中…

未だに医学研究のフレームワークの理解が不十分なため、
統計手法などを中心にフルボッコになりつつ、
でもこれをさせてもらえる事に無常の喜びを感じる次第。

研究の仮説や実験手法を支える根拠の提示を徹底的に問い詰められて、
それが出来ないと実験などの実作業が始められない。
こんなんやってみましたというわけには全く行かない。

まだもちろん穴だらけの論理構築で、故にフルボッコになったのだけど、
この2ヶ月で読んだ100を超える論文は随分と自分を強くしてくれた気がする。
以前より教授達の質問に答えられるようになり、
一部のアイデアは興味深いと言ってもらえたり。

整体の道に入った時は、筋膜が肥厚することも、
ヒアルロン酸が潤滑剤であるだけでなく、
粘って動きを悪くする理由にもなることすら知らなかったもんなぁ…

この研究室に入ることになった時、
”博士を取るなら、君はその分野を世界で一番知っている人間になり、
 かつそこで技術的な革新を起こさなければならない”
と言われたのを思い出す。

博士への登山道の、登山口くらいにはたっただろうか。
登山靴のヒモの締め方がまだ甘いと言われつつも。

2018年4月29日日曜日

四十肩は脇腹の硬さとつながっている...?

最近四十肩の方が多くいらっしゃって、気づいた事があったので図にしてみました。
今更そんなことに気づいたのか!ってツッコミを多く頂きたいと思います。
四十肩では三角筋の固さや突っかかりが顕著ですが、
私はむしろ下図の様な脇の下の後ろ寄りの固さがいつも気になっています。
肩甲骨の外側縁に沿った手指くらいの太さの硬い筋で、
これが突っかかって腕が上げられない。
つまり肩関節というより、脇の下の問題だと思っています。


そしてこの固さは肩甲骨の肋骨側に潜り込んでもいるので、
肩甲下筋に関わる緊張だとみていますが、
普通の指圧やマッサージではなかなかそこは揉めないわけです。
無理に指を差し入れて押そうもんならもちろん激痛です。
西荻窪の治し家の角谷さんは深い鍼で上手にそこを直接緩めてくれますが。


徒手では下図の様な緊張の繋がりを意識して、
人差し指や親指を緩めたり、脇腹の肋骨沿いを緩めて、
この脇の下の緊張を緩めようとするのですがあまり結果は芳しくなく。


肩甲骨周りの緊張だから、ということで、菱形筋に関わる方向から背骨の際を緩めたり、
肩甲骨外側縁から側腹や腰椎に向けて降りていく緊張を捉えて、
肋骨上や腰椎の骨側を緩めたりするのですが、
やはり腕が上がるようにならない。
これらは皆あくまで肋骨の外の緊張を追いかけていたことになります。


そこで今回気づいたのが、側腹の中にあるかなり太い硬い筋です。
下図の様にかなり側腹の深いところにぶりっとした太いのが頑張ってます。
おそらく腰腸肋筋であると思っています。
これを側腹の皮膚、脂肪ごと捕まえて側方にしっかりと引っ張り出して緩めたところ、
一気に脇の下の固さが取れて肩が動くようになってきました。
しかしこの硬い筋は肋骨の内側に潜っていくので、
これを緩めることでなぜ肋骨より外にある肩甲下筋周りが緩むのか、繋がりは謎です。


脇の下が緩んだので、改めて三角筋周りの固さを取ることにしたのですが、
これも図の様な緊張の繋がりからは、側頭部や人差し指を緩めることになるのですが、
やはりそれだけでは緩んでくれず。


仰向けで肩をしっかりベッドにつけようとすると、
どうも反対側が突っかかった様な引っ張りを感じたので、
反対側の側腹も確認してみると、同様に硬い筋が。
これを緩めたところ、やはり三角筋の固さも緩んできました。
これも図に書いた緑の線のような緊張の繋がりを感じたからやってみたまでで、
その具体的繋がりは同じく謎です。


こうした側腹の深い部分の緊張は、
ITバンドや太ももの外側の緊張での膝の痛みなどにも奏功しています。
野口整体などで側腹をしっかり伸ばせ、なんていうのを改めてハハァと思うのですが、
しかし、そもそもどうしてそれが生まれ、
どう肩甲骨下に影響しているのか、まだまだ私は勉強不足です。
皆さんのご助言を頂ければ幸いです。