2018年7月25日水曜日

これを食ってけ!ケベック料理その8、とうもろこし

前回で打ち止め!と書きましたが、
これからの時期に重要な食べ物がありました...とうもろこしです!
とうもろこしは7月から9月くらいまで食べられます。
特に美味しいのはよく熟れている8月です。お見逃しなく!

ジャンタロン市場などに行くと、こんな感じで、
"今朝採れたてだよ!"ってのを売ってます。


とうもろこしは大抵葉っぱ付きで売っています。
というのも、渇いちゃったら食感、味ともに落ちてしまうので。
ですので、選び方、買い方としては、
 1.緑の葉がしっかりしていて、それでいて触った時柔らかいこと
 2.葉の先がしっかり閉じていること
どちらも保湿が良い状態ということですね。
そして、冷蔵庫などでもそう質が保てないので、
 3.その日もしくは翌日に食べる分だけ買う
ということだそうです。

そして、bicolore(2色)のものが甘くて人気です。
なんとこの2色の配分は遺伝的法則で黄:白が3:1になっているのだとか。
こんなところでメンデルの法則が出てくるとは!

食べ方は、ケベックでは茹でるの一択の様な気がします。
あまり焼いてるのを見たことありません。
水で茹でる方法以外に牛乳で茹でる方法もあります。
そして、どん、と置いたバターの塊の上で、
茹でたてのとうもろこしをぐるぐるっと回してバターをつけて、
塩を振ってガブリっとやるのです。
口の中のプリプリ感がたまらず。


とうもろこしは家族の夏の集まりの楽しみでもあります。
大家族が集まって、山盛り買ってきたとうもろこしをみんなで剥く。
そのとうもろこし達の中に、
皮の中にこっそり青に着色したものと、赤に着色したものが用意されていて、
青を剥いた子がLe roi de l'épluchette(とうもろこし剥きの王)、
赤を剥いた子がLa reine de l'épluchette(とうもろこしの剥き女王)です。

この風習はフランス系の家庭で新年に食べられる、ガレット・デ・ロワに似ています。
ガレット・デ・ロワでは、ケーキの中にコインや陶器の人形が入っていた人は、
その一年、幸運で過ごせる、ということですが、
とうもろこし剥きの王になっても、一年幸運、てわけではない様です。
多分、子供達にとうもろこし剥かせるための大人の悪知恵...
これはÉplushette de blè d'Indeと呼ばれていて、
blé d'Indeというのはインドの麦、とうもろこしの別名です。
インド航路を探したヨーロッパ人達がアメリカ大陸をインドと勘違いし、
ネイティブアメリカ達が主食としていたとうもろこしを
そう呼んだことに由来している様です。

あぁ、また脱線が止まらないので、この辺に。
夏の豊かな野菜達と共に、甘くてプリプリのとうもろこしを楽しんで下さい!

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これを食ってけ!ケベック料理その8、とうもろこし

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